【夏の高校野球2024千葉大会準決勝】市立船橋VS市原中央

今年の夏の甲子園予選、千葉は少し意外な展開になりました。
昨年春夏連続甲子園の専大松戸、今年のセンバツでベスト4の中央学院が敗退。
今日の準決勝、組み合わせは木更津総合VS東京学館、市立船橋VS市原中央となりました。
木総、市船については、今季ノーシードだったとはいえ県内上位の常連ですが、学館と市原は大健闘ですね。
特に市原中央、今季はCシード、5年前にも4強進出を果たしていたそうですが、失礼ながらあまり記憶にはありませんでした(笑)
調べてみると、偏差値の高いなかなかの進学校のようです。
近年、野球にも力を入れ出したということですかね?

で、今日はその市原中央と市船が対戦した第2試合を灼熱のマリンスタジアムで見てきました。
市船は宮永投手、市原は鶴岡投手の先発。
宮永投手は左のサイドスロー、かつてホークスで活躍された森福さんに似た打者に背中を見せてからコマのように回転して投げてくる変則投手。
ただ、市原打線、いきなりトップの新倉選手の死球でチャンスを掴むと、相手の守備ミスも絡めて西村選手と五島選手のタイムリーで2点先制。
結局宮永投手は1回もたず、二死二塁で右の川崎投手にスイッチ。
これまでの実績からして市船有利と思われた顔合わせでしたが、市原、いきなりの先制劇で格上の相手を慌てさせましたね。

市原中央、いきなり2点先制

一方の市原の鶴岡投手は右の本格派、ただ剛腕というより130K台半ばのストレートを中心に丁寧に低めを突くタイプです。
2回裏には市原側に守りのミスが出て市船が1点を返しますが、3回表には市原が一死二塁から再び西村選手がタイムリーで3-1。
5番でショートを守る西村選手、タイムリーだけでなく守備範囲が広く再三好守を見せていました。

しかし市船、4回裏には一死満塁のチャンスから松井選手の死球と上林選手のタイムリーで同点に追いつきます。
この辺から、市船の試合巧者ぶりが徐々に際立ちはじめます。
5回表からはエースナンバーの工藤投手が登板。

5回から満を持して?登板の工藤投手

球速140K台半ばの速球投手です。

市原も6回、炎天下でバテ気味?だった鶴岡投手から小野投手にスイッチ。
彼も右の本格派ですが、左足を上げたところで一瞬止まるような二段モーション的なフォームで、タイミングは取りずらそうな投手です。

そして7回裏市船の攻撃、合津選手のショートへの内野安打から小野投手の暴投で二塁親類。
さらに平野選手がバントヒット。
花島選手がレフトへのタイムリー二塁打。
市船、このゲームで初めてのリードを奪います。
応援席の「市船ソウル」も最高潮でした。
さらにセーフティスクイズで三走平野選手がホーム突入、際どいタイミングでしたが判定はセーフ。
さらにさらに本郷選手も連続スクイズを決めてこの回3点目をゲット。
ここぞという場面での集中力はさすがでした。
市原の小野投手にしてみれば、KOされたというより、よくわからないうちに点だけ取られたという感じだったと思います。

勝ち越しに沸く市船ベンチ

ゲームはこのまま工藤投手が3点リードを守り切り、市船が決勝進出を決めました。
力としては市原が劣っているという感じはしませんでしたが、さすがに2年前の覇者、市船の試合運びに一日の長があったようです。

最終スコア

ゲーム終了後、市原には涙ぐむ選手もいましたが、9回にも二人走者を出して、最後まで諦めずに食い下がった立派な戦いぶりでした。
市船との差は経験ということに尽きると思います。
鍛えられた内野守備を見る限り、これからも強くなっていきそうなチームですね。
3年生の選手達にとっては生涯忘れえぬ熱い夏になったと思います。
甲子園には行けませんでしたが、炎天下に詰めかけたマリンの観客に強い印象を残した好チームでした。

ゲームセットの挨拶を終えて引き上げる市原中央ナイン

そして市船。
決勝の相手は今日の第一試合に勝った木更津総合になりました。
2年前と同じ顔合わせ、その時は市船が勝って甲子園に行きましたが、木総としては格好のリベンジの機会。
ちょっと予想がしづらいゲームですが、がっぷり四つの接戦になりそうです。
私としては、どちらを応援するというわけではありませんが、両校ナインが全力を尽くしあい、悔いのない戦いにしてほしいですね。
今年の戦国千葉を制するのは市船か木総か?
注目の決勝は明後日27日、午前10:00開始です。

市立船橋ナインの校歌斉唱
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