【夏の高校野球2025千葉大会準決勝】習志野VS八千代松陰

高校野球の県大会もたけなわ、今日はマリンスタジアムでの準決勝。
第1試合が市立船橋VS中央学院、第2試合は習志野VS八千代松陰の組み合わせです。
本命視された専大松戸やセンバツ出場の千葉黎明が敗れ、県北西部の市立校2校と私立2校が勝ち残っています。
私は第2試合を観戦してきました。
第1試合の開始は8:45、普通の会社が始まるより早い時刻ですからなかなか生観戦は厳しいです(笑)

人気の習志野の試合とあって、平日だというのに内野スタンドは2階席までほぼ満員。
ただ、一塁側に陣取った八千代松陰応援団もスタンドをスクールカラーの青に染めて気合充分です。

ゲームは習志野・中原投手、松陰・高橋(優)投手の先発。
中原投手は右のアンダーハンド、高橋投手は左の本格派ですから、対照的な両投手の投げ合いです。
ただ、二人とも球速より緩急と制球力で勝負するタイプ。
投球スタイル自体は似た者同士だったかもしれません。

習志野・中原投手

松陰・高橋(優)投手

序盤は二人とも走者を出すものの要所を締めて0-0。
ゲームは中盤5回に動きます。
松陰の表の攻撃、一死から7番の高橋(結)捕手がレフトへ二塁打、さらに8番の高橋(優)投手が先制のタイムリーヒットをライト前に落とします。
そして続く6回表、松陰は3番三上選手、4番松森選手の連打で一死一三塁のチャンス。
5番の勝部選手の打球はセカンドゴロ、内野は中間守備でしたから習志野セカンドの根本選手はゲッツーを狙いにいきますが、ショートにトスするか自身で二塁ベースに入るか、ほんの一瞬でしたが迷いましたかね?
結局自分で二塁を踏んで一塁に送球しますが、勝部選手が一瞬早く駆け込んで一塁セーフ。
松陰、貴重な2点目をゲットです。
最終的には、この2点目が大きくモノをいってしまいます。
ミスとまでは言えませんが、4-6-3を選んでいればゲッツー成立の可能性は高かったようにも見えました。
ゲームの綾となるプレーでしたね。

下馬評は習志野有利だっただけに、思いもかけぬ?先制劇に一塁側の松陰応援席は大盛り上がりです。

一塁側の松陰応援団

一方の習志野打線、走者は出すものの高橋投手の緩急に翻弄されなかなか決定打が出ません。
ただ、接戦の強さは折り紙つきのチームですから終盤にさしかかるほど、松陰ナインのプレッシャーも高まってきているのが伝わってきます。
三塁側に陣取った「美爆音」の習志野吹奏楽部も、回を追うごとに音量がますます大きくなったように聞こえるのは気のせいではないと思います。

習志野吹奏楽部「レッツゴー」

スタンドも「粘りの習志野がこのままあっさり終わるはずがない」という雰囲気になってきました。
そして土壇場9回裏、予想通り?このゲーム最大のヤマ場がやってきます。

この猛暑の中、踏ん張っていた高橋投手もさすがにバテ気味、習志野は先頭の7番有友選手がライト前ヒットで出塁。
一死後、9番の井上選手は左中間を破るタイムリー三塁打、1点差にしてなおも一死三塁。
松陰、ここで投手交代、ショートを守っていた三上選手をマウンドに送ります。
しかし勢いづいた習志野は、1番根本選手が四球を選び一三塁。
一打逆転サヨナラもあり得る形になってきました。
「あの習志野」だけに予定調和的なサヨナラ劇を予感した人も多かったと思います。

追い詰められた三上投手、しかしここから渾身の投球。
小田川選手をサードフライに打ち取り、打者は3番の岡田選手。
捉えた打球はライトポール際に飛んでいきます。
両チーム応援席から悲鳴のような歓声、一瞬ホームランかと思われたような打球でした。
ただ、松陰ライトの勝部選手、判断よく打球に追いつきナイスキャッチ!!
私は一塁側内野スタンドで見ていたので、ちょうど死角になって捕っていたのかわからなかったのですが、打球近くの松陰応援団が一斉にガッツポーズ、熱戦にピリオドです。

あの打球、もし井上選手が二塁で止まっていたら、外野は前に守っていたはずですからタイムリーになっていたかもしれません。
それとも完全にファウルの打球だったのかな?
タラレバですが、松陰は幸運にも恵まれた勝利でしたね。

ただ、その最後の幸運を呼び込んだのは、丁寧に投げ続けた高橋投手と堅く守ったバックの力であったことは間違いありません。
格上の習志野相手に、ヒリヒリする展開になりながら、ミスせず落ち着いて守り切ったのはアッパレでした。
また、松陰打線は中原投手を良く研究していたのが窺えました。
90K台のスローボールを泳がされずに、しっかり引き付けてコンパクトに振りぬいている打者が多かった印象です。

最終スコア

それでも中原投手、2失点完投ですから立派な内容です。
習志野・小林監督は継投上手で知られる監督さんですが、それだけ中原君への信頼が厚く、彼以上の投手は習志野にいなかったということなのでしょう。
無念だったと思いますが、胸を張れるナイスピッチでした。

三塁ベンチ前でうなだれる無念の習志野ナイン

そして明後日はいよいよ決勝。
松陰の相手は、まさかの?5回コールドで中央学院を下した市立船橋。
船橋市と八千代市のお隣り対決になりましたね。

市船は去年の決勝でタイブレークの悔しい負け方でしたから、今年は並々ならぬ決意で臨んでくるはずです。
松陰は、今日のように高橋投手が緩急を使いながら低めにボールを集められるかがカギになりそうです。
地力としては市船が上回っているように思いますが、こればっかりはやってみないとわかりません。
日曜10時からのゲーム、マリンは今日以上の大観衆で埋まりそうです。
両チームナインが大舞台で力を尽くしあい、悔いの残らない一戦となってほしいですね。

松陰ナインの応援席への挨拶
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